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とにかく艶髪!ケア☆髪質改善 縮毛矯正(ブリーチ毛&スピエラ矯正も)

〈質問シリーズ〉酸性還元のメリットとデメリット

ノイズシェーン、Tamazon、タマちゃんへ頂いたご質問に答えてゆくこのコーナー。

特に、タマちゃんこと、玉野啓太朗のfacebookには、毎日たくさんのご質問が寄せられます。
主に美容師さんから。
主に、日々のいろんな施術での疑問や、失敗のリカバリー方法、Tamazon製品やそれ以外の他社の薬剤の内容、特徴や使い方などなど。。
たまに、ベーコンの作り方、今日のパンツの色、昨日なにたべた?などの個人情報まで。

ご質問は、facebookメッセンジャーでいただくことも多いですが、twtterでたまに見かける質問箱なんかも設置しています。
質問箱は、匿名で何でも聴けちゃう面白いサービスです。
匿名故に本当に聴きたいことが送られてくることも多い。
皆さん、意外とコロナや医療、政治などへ、疑問を感じてることも多いようで、そういったことへのご質問がかなり多いのも事実。
タマちゃんへそんな質問をするってことは、それだけtwitterなんかの発信内容が、腑に落ちてくださっているということなのですね。
これ系のご質問に対しては、お答えする=世間へ考えを発表することになり、少しはばかられるセンシティブなことも多いので、あえてお答えしないことも多くあります。

それらご質問へのアンサーは、たまにnoteにまとめていますが、ブログにも転記していこうと思います。

酸性領域パーマ、酸性縮毛矯正はキャッチフレーズ

 

うなぎの旬は冬で、夏場は味が落ちる。
また、江戸時代などでは、うなぎは脂っこい食べ物(現代は他に脂っこい食べ物が増えたため、うなぎはどちらかといえばあっさりしたものに分類される)であるために、やはり夏場は胃もたれして敬遠される。

夏にうなぎを売るために、かの有名なキテレツ斎様が頭をひねりました。

「夏の土用にうなぎを食べて精をつけよう!」

『土用の丑の日』の誕生です。
(本当は平賀源内です)

今や、夏の土用の丑の日は、うなぎ店に行列が出来るほどとなりました。
世の中の祭りの大半は、主催が「商工会議所/青年会議所」だったりします。
名物のほとんどは、こじつけや町興しなど商業的理由であって、名産品とは無関係なことが多いです。
盛岡冷麺、仙台牛タン、クリスマスやバレンタイン、姫路ゆかたまつり etc..

酸性領域パーマやコスメパーマなども、そういうことです。

髪にとっての酸性とは

髪の等電点(髪にとっての中性)はpH3.5~4.5だと言われてます。
それ以上での施術は、アルカリ施術で、髪は膨潤します。

また、"使用する処理剤にとっての中性"という考え方も重要で、
例えばアルカリで活性化し、酸性で固形化するものなら、
それがpHどのくらいが一番効率的か、どのくらいまで活性が保たれるのかは、理解しておいたほうがいいですね。

そういった包括的最大公約数の中で施術することが大切です。

ここで一番重要なのは、還元に対しての酸化。
そして処理剤の浸透です。
例えば本当に髪にとって酸性、pH3.5未満で施術したとすると、
還元時点ですでに髪はしっかり収斂してしまうため、
酸化剤も処理剤も入りづらくなります。

特にPPT類は酸性で固形化、定着するものも多いため。
毛髪内に浸透する前に固形化してしまい、水洗で落ちてしまいがちになる。
そもそも浸透し、定着するためのスペースが、収斂のためになくなってしまっている可能性もあります。

酸化剤が浸透できないとなると、酸化不足の懸念もあります。

つまり、酸性施術は、いろんな処理剤が非常に使いづらい。
特にインナーに入れたいものが入らない。
結果として、アウター用皮膜だけで終始する施術が多いんです。

例えばpH6.5のベース剤にGMTを10%ミックスすると、
pHは5近くに落ちることが多いです。

すると、髪の等電点から1ちょっとだけ上がるアルカリ施術だと言えます。
髪はやや膨潤しますので、処理剤も少しは入りますが、
ph8以上などの本格的なアルカリ施術に比べるべくもありません。

もう一つ考えるべきは、pkaです。

pka

酸解離定数の略ですが、
ここではかんたんに、その還元剤が一番活躍するpHはどこか。
それが、施術に使用するpHとマッチしていれば問題は少ない。
ずれていると、還元効率がさがり、うまく矯正やパーマがかかりません。
結果として必要以上に還元剤の使用濃度を上げてしまい、のちのダメージに繋がります。
還元剤の多くは、アルカリで活性し、還元効率が上がりますから。

このグラフを参考に、髪に使いたいpHをイメージし、そのpHで活躍してくれる還元剤を選ぶことで、効率的な縮毛矯正ができます。

ここから考えるに、例えば酸チオというパーマ液があります。
pH7に調整されたチオグリコール酸アンモニウムをベースとしています。
(実際には、チオグリコール酸は元々は酸性を示す薬剤で、そこにアルカリ性であるアンモニアをくっつけて、pH7の中性に調整した、チオグリコール酸アンモニウムという形の原料があります。)

pH7なので酸性矯正ではありませんが、「一般的な縮毛矯正と比べれば酸性」という意味での酸性矯正(ややこしい)というアピールです。
上のグラフ、緑の"TG健康"というラインを見ていただきたいんですが、
pH8で極端に効率が下がります。
pH7にもなると、スコアは20を切ります。
縮毛矯正はスコア40は欲しいところ。
ですから、酸性チオ(pH7)をベースとした縮毛矯正は、還元剤をより高濃度で配合する方法を採る美容師さんも多くいます。
還元剤の濃度は日本パーマネントウェーブ液工業組合が定めた基準で7%まで配合が認められていますが、
その倍の14%、3倍の21%配合して施術する場合もあるようです。

高濃度の還元剤の使用は、直接的なダメージこそ見受けられませんが、
還元剤というものは一度髪に塗布すると、なかなか出ていってくれません。
8時間シャンプーし続けてやっと、数%洗い流せるレベルだとか。

そうやって残留した還元剤が、後日の加熱(コテなど)やアルカリ処理(ホームカラーなど)で再活性化し、そのときにダメージを与える可能性は、容易に想像できます。

〈等電点縮毛矯正〉というキャッチフレーズの矯正法もあります。
これは、髪の等電点、pH4前後で施術することをウリとした方法。
酸やアルカリ的に髪に負担をかけない縮毛矯正なのですが、髪に負担なしに癖を伸ばすことはできません。
別の意味でのストレスがあります。

アルカリと酸のダメージ

アルカリダメージはキューティクルが剥がれたりビビったり、過膨潤などで弾力を失ったりと、目立ちやすいダメージ形態です。
酸ダメージは、過収斂などにより、逆に艶が出てサラサラになりますが、毛髪内組織は破壊されています。

低いpHでの施術だと、その時の目立つダメージは少なく、むしろサラサラに仕上がります。
ですがその実、内面は崩壊に向かっていると言えます。
修練し、凝り固まったような状態。
種類は違えど、酸、アルカリ、ともにダメージは同様にあると思ったほうがいいでしょうね。
俗に言う「酸性矯正はダメージが少ない」はウソだと言えます。
正確には「酸性矯正はダメージが目立たない」これもまだ詭弁を感じます。
「酸性矯正は内部が傷むのでダメージを感じづらい」とかくのは少し意地悪でしょうか。

更には、低いpHで活性する還元剤、
つまり酸性施術に使われる還元剤は、エステル系(GMTやスピエラ)が主です。
上のグラフを御覧ください。
それ以外の還元剤の多くは酸性領域では極端に還元力を失います。

髪の大部分を構成しているコルテクスには2種類あります。
オルトとパラ。

オルトコルテクスには水が浸透します。
日々のシャンプーなどで浸水し、CMCや柔らかいタンパク質、アミノ酸などが流失していきます。
結果、ダメージ毛の毛先にはほとんど残っていません。
エステル以外の一般的な還元剤は水ベースで作られているため、このオルトにしか浸透できません。

逆にエステル系はパラコルテクスにもオルトコルテクスにも浸透します。
パラコステクスは日本人の髪の7割を占める結晶状で水が浸透しないタンパク質。

例えばパーマを、還元剤を効かせすぎて失敗した場合、
アルカリ領域で親水性還元剤の場合、アルカリ×還元剤の相乗効果でビビったりはしますが、そこまでの失敗じゃない場合、
髪を構成しているタンパク質の30%程度にしか影響が無いため、髪全体で観たときに、損傷は少ない。
70%のパラコルテクスは無傷で残ってるイメージ。

酸性×エステルの場合、
パラの70%+オルトの30%で、髪の全体がダメージしてしまい、取り返しのつかないことになることが多い。

エステルビビリは直らない、というのはそういうところに起因しています。

そういった様々な要素を含め、しっかり考えて施術する必要があります。

pH移行Tri還元とは

我田引水ではありますが、pH移行Tri還元のメリットを記載しておきます。

pH移行Tri還元とは
①浸透効率が良くアルカリダメージが少なく、かつ還元剤が活性しづらい酸性領域の薬剤〈1st〉を塗布
②数分後、チオなどが主体のアルカリ性薬剤〈2nd〉を重ねて塗布。pHを徐々に上げることで、浸透させた還元剤を必要なだけ活性させて還元をすすめる
③pHは1st+2ndの混合結果になるので、8程度までしか上がらないため、アルカリ×還元剤の相乗ダメージの懸念が少ない
④結果としてpHは8程度まで上げるため、処理剤はしっかり毛髪内に入る

という効果を狙っています。
結果として、ハイダメージから健康毛まで対応でき、ダメージが混在した髪にも施術しやすい方法です。

僕の感覚では、
・酸性領域施術は健康毛向け。ダメージ毛の補修はできない。同じ部位には重ねて施術がしづらい。深層エリアにダメージ。

・アルカリ領域施術はダメージ毛向け。処理剤を駆使して髪の仕上がりをコントロールする。ミスしない限りダメージは表層で済む。

という感じです。

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